プログラミングの「データ型」とは?初心者向けにわかりやすく解説


はじめに

プログラミングの学習で、「データ型でーたがた(Data Type)」という言葉が出てきて、「これって一体何のことだろう?」と悩んでいませんか?
ご安心ください。この記事を読み終える頃には、あなたは以下のことがわかり、プログラミングの理解が一段と深まっているはずです。

  • 「データ型」の役割が比喩でわかる
  • なぜ「データ型」が必要なのかがわかる
  • 「データ型」の基本的な使い方と、よくあるエラーがわかる

まずは基本!データ型って一体なんだろう?

プログラミングにおける「データ型」とは、「データがどんな種類の情報なのかを示すもの」です。つまり、「これは数字」「これは文字」「これは真偽(True/False)」といったデータの性質を表します。

比喩で例えるなら…

「データ型」はデータの入れ物のラベルのようなものです。たとえば、ペットボトルには水、缶にはジュース、箱にはお菓子が入るように、プログラムでも「数値型」には数字、「文字列型」には文字を入れます。ラベルが違えば、扱い方も変わるのです。


「データ型」の基本的な使い方

基本構文

Python
x = 10        # 整数型
name = "Taro"  # 文字列型
flag = True  # ブール型

Pythonでは、変数に値を代入するだけで、その値の種類に合わせてデータ型が自動的に決まります。

Java
int x = 10;         // 整数型
String name = "Taro"; // 文字列型
boolean flag = true;   // ブール型

Javaでは、変数を使う前に、「この変数には、これからこういう種類のデータを入れます」と、データ型をはっきりと宣言する必要があります。

具体的なコード例

Python
price = 1000
item = "リンゴ"
print(item + "の値段は" + str(price) + "円です")

出力:

Python
リンゴの値段は1000円です

ここで、priceは数値型、itemは文字列型です。str(price)のように「型を変換」することで異なる型同士を結合できます。


なぜ『データ型』が必要なの?

もし「データ型」がなかったら…

Python
x = "10"
y = 5
print(x + y)  # エラー!

コンピュータは、+という記号を見ても、文字として連結したいのか、数値として足し算したいのかを判断できません。「文字列の"10"」と「数値の5」という異なる種類のデータをどう扱えばよいか分からず、エラーになってしまうのです。

「データ型」を使うとこう改善される!

Python
x = 10  # 数値型
print(x + 5)  # OK!

型を正しく扱うことで、エラーが減り、意図した通りに動くプログラムを書けるようになります。


初心者がやりがちなミスと注意点

陥りやすい誤解

「数字のように見える文字列も足し算できる」と思っていませんか?

Python
# 文字列として結合される
print("10" + "5") 
# 実行結果:105

# 数値として足し算される
print(10 + 5)
# 実行結果:15

このように、" "(ダブルクォーテーション)で囲まれているかどうかで、コンピュータの解釈が全く変わってしまいます。

よくあるエラー

TypeError:can only concatenate str (not "int") to str

原因:文字列と整数を直接足そうとした。
対策:str()int()などを使って型をそろえてから操作する。


まとめ:この記事のポイント

  • 「データ型」は一言でいうと「データの種類を表すラベル」!
  • 「データ型」を理解すると、計算や文字列操作が正しくできる!
  • 型の違いによるエラーに注意しよう!

これも知っておくと便利!データ型の仲間たち(関連用語)

  • 基本データ型(Primitive / Basic Types):データ型の基礎中の基礎。変数や演算、条件分岐に必須。
    • 整数型せいすうがた(int)-100,0,42のような小数点を含まない数値です。
    • 浮動小数点型ふどうしょうすうてんがた(float)3.14,-0.001,2.7のような小数点を含む数値です。
    • 文字列型もじれつがた(string)“こんにちは”,”hello”,”123″のように、文字の集まりです。数字もクォーテーション(“or’)で囲むと文字列として扱われます。
    • ブール型ぶーるがた(boolean)true(真)かfalse(偽)の2つの値しか持たない型です。条件分岐(if文など)の結果としてよく使われます。
  • 変数へんすう(Variable)データ型を「格納する箱」として使うものです。
  • 定数ていすう(Constant)変数と同じく値を格納しますが、値を変更できません。

【コラム】少しだけ「データ型」の裏側を覗いてみよう

PythonやJavaScriptのような言語では、変数の型をプログラムが実行時に自動で判断します(動的型付け言語)。一方、C言語やJavaのような言語では、コードを書く時点であらかじめ変数の型を決めておく必要があります(静的型付け言語)。

Python
age = 20      # 自動で整数型
name = "Taro"  # 自動で文字列型
Java
int age = 20;      // 整数型を明示
String name = "Taro";  // 文字列型を明示

型を明示することでエラーを防ぎやすくなる一方、柔軟性はやや下がります。どちらの型付け方式にも一長一短があるため、学ぶ言語によって扱い方を覚えていきましょう。

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